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東京大学大学院 農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 磯貝・江前・齋藤・竹内研究室

研究紹介

バイオ系ナノ材料

TOCNフィルム 

木材パルプから作られるTEMPO酸化セルロースナノファイバー(TOCN)は、幅が数ナノメートルという非常に細い繊維です。紙を構成する木材パルプ繊維が幅数十ミクロンであるのに対し、TOCNはその1万分の1の細さになります。繊維が細かくなると、紙と同様にシート状にしても全く異なる性質が現れます。

TOCNの水分散液を塗膜乾燥させると、透明なフィルムができます。このTOCNフィルムは紙と比べて密度が高いため、紙の10倍以上の引張強度を示します。また、TOCNの結晶性が高いため、フィルムに熱を加えてもプラスチックのように変形しません。さらにTOCNフィルムは、乾燥下で酸素をほとんど通さないという性質を発現します。透明で高い酸素バリア性を示すフィルムは、中身の見える包装材料として特に食品や医薬品分野に求められています。生物資源から作られるTOCNフィルムは、生物分解性を備えた高機能包装材やフレキシブル電子基盤材料等への応用が期待できます。

Fukuzumi, H.; Saito, T.; Iwata, T.; Kumamoto, Y.; Isogai, A. “Transparent and High Gas Barrier Films of Cellulose Nanofibers Prepared by TEMPO-Mediated Oxidation” Biomacromolecules 2009, 10, 162-165.

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