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東京大学大学院 農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 磯貝・江前・齋藤・竹内研究室

研究紹介

バイオ系ナノ材料

TOCNと金属触媒の融合ナノマテリアル 

九州大学大学院農学研究院の北岡准教授グループとの共同研究です。

当研究室では、天然セルロースに穏和な水系酸化(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル(通称TEMPO)酸化)処理を施すことで、幅3-50 nm・長さ数ミクロンの高アスペクト比、高結晶性・高強度など、非常に優れた物性を有する新規ナノ素材「セルロースナノファイバー」が得られることを明らかにしています。TEMPO酸化セルロースナノファイバーはその表面のみに金属合成の足場となるカルボキシル基を有しています。この特性を利用して、高活性な金属ナノ粒子をその場合成することに成功しました。

金ナノ粒子(AuNPs)担持セルロースナノファイバーは、4-ニトロフェノールから4-アミノフェノール(鎮痛剤・解熱剤の中間体)への水系還元反応を常温・常圧下で速やかに行うことができ、既存の触媒材料と比べて最大で約840倍の反応効率を達成しました。すなわち、反応時間の短縮化と金属触媒使用量の大幅削減効果が見込まれます。図のようにナノファイバー表面全体に高分散かつ露出した金属ナノ触媒が反応物質と効果的に作用したためと推察されます。本手法は、地球圏最大の蓄積量を誇るセルロース資源を用いて、枯渇性金属触媒を効率的に用いる新技術として、今後の発展が大いに期待されます。

AuNPs担持セルロースナノファイバーのTEM像(左)とAFM像(右)

Koga H.; Tokunaga E.; Hidaka M.; Umemura Y.; Saito T.; Isogai A.; Kitaoka T.
Chemical Communications 2010, 46, 8567-8569.

Koga H., Azetsu A., Tokunaga E., Saito T., Isogai A., Kitaoka T. Topological loading of Cu(I) catalysts onto crystalline cellulose nanofibrils for the Huisgen click reaction. Journal of Materials Chemistry, in press, DOI:10.1039/c2jm15661j.

Azetsu A., Koga H., Isogai A., Kitaoka T. Synthesis and catalytic features of hybrid metal nanoparticles supported on cellulose nanofibers. Catalysts 20111(1), 83-96. DOI: 10.3390/catal1010083

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